和三盆 特徴

和菓子やプリンなどで「和三盆の〇〇」という名前がついている商品がありますよね。

 

砂糖の一種ということはご存知だと思いますが、どんな特徴があるのかご存知ですか?

 

よく考えると砂糖の名前を前面に出すこと自体、少ないかもしれませんね。

 

それほど貴重なもので、高級である証拠ともいえそうです。

 

そこで・・・和三盆の特徴や利用した干菓子、人気のスイーツなどをご説明します!

Sponsored Link

 

目次

和三盆の特徴・原料や製法、値段は?

和三盆は、徳島県 香川県など四国地方の東部で伝統的に作られている高級砂糖です。

 

独特な風味と粒子のきめ細やかさが特徴で、黒砂糖をまろやかにしたような味わいも人気の理由となっています。

 

日本では江戸時代から砂糖が作られていましたが、当時作っていたのは黒砂糖が一般的でした。

 

はじめは原料となるサトウキビの栽培地が南西諸島に限られていましたが、徳川吉宗が行った「享保の改革」により、全国でも作れるようになったようです。

 

 

徳島藩でもサトウキビが育てられるようになったのですが、肝心の砂糖の製法は不明とされていたようです。

 

そこで、他国では秘伝扱いとなっている情報を収集し、1700年代末に精糖方法を確立させました。

 

その製法が他の砂糖とは違った特徴を持っており、和三盆の原型となっています。

 

一般的なものと比べると作業が複雑化された上、寒冷時にしか作ることが出来ない製法とされています。

 

主な原料として用いられるのは竹糖(ちくとう)と呼ばれるサトウキビの一種で、茎から抽出される液を石灰で中和し、精製濾過して結晶化させることで白下糖が完成します。

 

次に、「研ぎ」といって盆の上で白下糖と水分を合わせ練り上げる工程を経て、粒子を細かくしていきます。

 

最後に「押し舟」という箱に入れて圧縮することで、黒砂糖が本来持っている糖蜜を抜く作業を行います。

 

これを何度も繰り返すことにより、やや黒砂糖に近い風味を持つ、上品な口当たりの和三盆が完成します。

 

お隣の讃岐の国(香川県)の高松藩でもほぼ同時期に製法が完成され、現在は二県にまたがる代表的な名産品となっています。

 

「三盆」というのは、「盆の上で砂糖を三度研ぐ」という意味で、実際には何度も繰り返される「研ぎ」の工程を表現したものです。

 

ちなみに、徳島県で生産されるものを「阿波和三盆糖」、香川県で生産されているものを「讃岐和三盆糖」といいます。

 

製法も複雑で簡単にはできないこともあり、1kgあたりのお値段は2000~2500円程となっています。

 

京都の高級和菓子店などで使われているイメージもありますが、最近ではコンビニで販売されている人気のスイーツにも使用されており、お値段もお求めやすいものが多いですね。

 

 

和三盆を使った人気の干菓子は?

和三盆の大きな特徴の1つに、まろやかで上品な口当たりがありますので、そのものを固めたものだけでも 干菓子の代表的なものとなっています。

 

また、干菓子といえば米や麦、豆などの粉も使用されている「落雁」がありますが、もちろん高級なものには和三盆が使用されており、人気を集めているようです。

 

その他、「八つ橋」「おこし」「甘納豆」「五色豆」「金平糖」などにも利用されており、日本各地で名産品の誕生にも大きく影響しています。

 

また、「最中」「生八つ橋」「羊羹」といった他のジャンルの和菓子にも使われる傾向が増えていますので、もはや四国を代表するというより、日本代表する高級砂糖といってよいでしょう。

 

 

和三盆ロールやプリン、クッキーなども人気!

最近では、和菓子だけでなく、ロールケーキプリン クッキーなどにも使用されるケースが非常に増えてきました。

 

こちらの場合は、しっかり加工した商品なので、口溶けよりも独特な風味を活かした商品になるようです。

 

全国のコンビニでも登場していますので、まだ食べたことがないという方にはおすすめです。

 

 

また、製菓材料店などで和三盆が手に入れば、自宅で手作りすることもできますよ。

 

スイーツのレシピの砂糖を和三盆に替えるだけで、いつもとは異なる高級感のあるお菓子ができそうですね。

Sponsored Link