秋のお彼岸が近付いてきた頃、あちこちに鮮やかな赤い花を咲かせる彼岸花。
とても綺麗な花ですが、なぜか縁起が悪い花と思っている人も多いようです。
仏壇にお供えするのもタブーとされ、「死人花(しびとばな)」という別名まであるほどです。
墓地でもよく見かける花ですが、お墓参りの際にもお供えしてはいけない花の1つとされています。
そこで・・・彼岸花を仏壇やお墓参りのお供えにしてはいけない理由を紹介します。
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目次
彼岸花を仏壇に供えてはいけない理由は?
仏壇にお供えする花については、あまり細かい決まりはありません。
故人が好きだった花を選べばよいといわれています。
しかし、彼岸花については、一般的には供えてはいけないとされています。
該当する理由としては、彼岸花の根っこには毒があることや、花の色が真っ赤であることなどが挙げられます。
特に、毒のある花は仏壇に供えるには適さないといわれています。
あまり知られていないだけで、スズラン、アジサイ、スイセン、スミレ科の植物など、有毒植物は非常に多いため、注意しなければなりませんね。
さらに、彼岸花のように真っ赤な花というのも「血」をイメージさせるという理由から、タブー視される傾向が強いです。
また、バラやアザミなど茎に棘(とげ)のある花も向いていないといわれています。
その他、香りが強い花も仏壇のお供えからは避けられることが多いです。
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お彼岸の時期でも仏壇に供えるのはNG?
仏壇にお供えする花は季節ものがよいといわれていますが、それはお彼岸の時期でも同じことです。
例えば、故人が彼岸花を特に気に入っていたということであれば、お供えすることもあるかもしれません。
ただ、毒を持つ花であるということで、NGとして敬遠されることがほとんどです。
また、彼岸花の赤い色が火を連想させることから「火事花」と呼び、家の中に持ち込むことを嫌う人もいます。
子どもの頃、彼岸花を摘んでくると親に怒られたという人も多いかもしれませんね。
秋のお彼岸の時期となると、やはりキク科の植物が仏壇のお供えの中心になりそうです。
お墓参りで彼岸花を供えるのもNG?
彼岸花は秋の墓地などでよく見かけますし、屋内ではないお墓にお供えするのは問題ないと思われるかもしれません。
ただし、お墓参りの場合でも、毒を持つ花はNGとされることがあるので避けた方がよいでしょう。
特に、集合墓地の場合には、他の人の目に触れる機会もあるので配慮が必要ですね。
では、なぜ秋の墓地で彼岸花をよく見かけるのでしょうか…。
これにもいくつか理由がありますが、彼岸花の持つ毒によって墓地を守るために植えられたという説が有力です。
昔は土葬をしていたので、野生動物によって掘り返されることを防ぐ目的があったのです。
秋のお彼岸などにお墓参りに行く際は、周りをよく見渡してみてくださいね。
彼岸花の特徴と花言葉は?縁起が悪い要素は?
彼岸花は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、開花時期は9月中旬頃です。
独特な風貌と墓地に多く咲いているということから、縁起が悪い花というイメージを抱かれがちです。
しかし実際には、決して縁起が悪い花ではなく、仏教では「伝説上の天の花」ともいわれています。
「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」という別名はサンスクリット語に由来しており、もともとは「純白で見た者は自ずから悪業を離れる」という不思議な効力を持つ花とされています。
確かに、彼岸花の中には稀に白い花を咲かせるものもあります。
主な特徴としては、茎が伸びた先端に花が咲くのではなく、花が咲いてから茎がグーンと伸びていくことです。
こういった特徴から、昔の人は「葉見ず花見ず」といって恐れていたという歴史もあります。
花言葉としては、「情熱」「あきらめ」「再会」「転生」「思うのはあなた一人」などがあります。
ちょっと悲しげな雰囲気を感じますが、決して悪いイメージの言葉はありません。
実際には、ピンク色や黄色をした花も咲かせる彼岸花もありますので、見る機会があればラッキーかもしれませんね。
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