夏の冷たい麺類や冷奴の薬味として重宝される茗荷。
独特の香りや苦味があるので、苦手としている人も多いですね。
ただ、暑気払いに効果のある食べ物として、古い時代から親しまれていました。
意外に栄養価も高く、様々な効果・効能を持っている食材です。
茗荷を食べると 「物忘れが増える」「バカになる」というような俗説などもありますが、科学的根拠はありません。
そこで・・・茗荷に含まれる主な栄養成分や効果・効能・カロリーについて詳しくご紹介します!
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目次
茗荷の主な栄養成分とカロリーは?
茗荷は、ショウガ科ショウガ属に分類される多年草で、花蕾(花のつぼみ)の部分を食べることができます。
名前の響きが似ているだけでなく、植物学的な分類においても「生姜の仲間」とされています。
茗荷はそのほとんどが水分で、約90%を占めています。
主な栄養素としては・・・
- ビタミン:β-カロテン(ビタミンA)、B群、C
- ミネラル:カリウム、マグネシウム、リン、鉄
- 食物繊維
などが挙げられます。
カロリーは、100gあたり約12Kcalです。
一度に大量に食べることも少ないので、ダイエット中の方でもあまり気にする必要はありません。
ただし、茗荷は天ぷらや炒め物にすることもありますよね…。
とても油の吸収がよいので、調理法によってはカロリーがグンとアップすることもあります。
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茗荷の効果・効能は?
一見、あまり栄養がないように思える茗荷ですが、実は様々な効果・効能を持っています。
夏には麺類の薬味として活用されますが、ビタミンB群の働きにより疲労回復や夏バテの予防に効果的です。
茗荷に含まれる「α-ピネン」という酵素には消化促進作用があり、爽やかな香りや苦味が食欲増進にも繋がります。
ビタミンB群と一緒に摂取できるため、夏場の疲労回復効果も高い食材です。
また、α-ピネンには免疫力をアップさせる効能があり、さらにビタミンA(β-カロテン)には皮膚や粘膜を保護する作用もあるため、夏風邪の予防効果も高いです。
もともとβ-カロテンは抗酸化作用が強いため、血行を促進して体を温める働きがあり、夏の冷房による冷えの他、むくみの解消にも役立ちます。
アンチエイジング(抗老化)にも優れた効能を持ち、動脈硬化やガン予防にも優れ、女性には嬉しい肌のシミやシワの改善にも役立つ存在です。
茗荷だけでなく緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンには、抗老化をはじめ様々な効能がありますが、体内に入るとビタミンAに変換され、また違った働きをするという特徴があります。
その他、ビタミンCは美容に、カリウムは高血圧やむくみの対策に、鉄分には貧血予防などの効果も期待できます。
また、茗荷の爽やかな香りには、ストレスを緩和させる効能があるともいわれています。
茗荷の栄養と妊婦さんとの相性は?
茗荷には、鉄分、カリウム、食物繊維、葉酸などが含まれているため、妊婦さんとの相性もよい食材です。
特に葉酸は、妊娠初期の胎児の神経系を形成する際に欠かせない栄養素です。
もし不足しているようなことがあれば、胎児に先天性の神経管閉鎖障害などが現れる可能性があります。
茗荷だけで葉酸を補うことはできませんが、他の食材と一緒に摂取する必要があります。
また、茗荷には食欲を増進する効果もあるので、つわりで食事が摂れない時にも比較的役立つ食材の1つです。
ただし、苦味成分が胃腸に与える刺激もあるため、食べ過ぎると下痢や腹痛などが起こる可能性もあります。
総合的には貧血、むくみ、便秘など解消する成分も含まれているため、適量を食べる分には妊婦さんとの相性はよいといえるでしょう。
茗荷の美味しい食べ方は?
茗荷は日本全国に広く自生しており、古くから親しまれてきた食材です。
ただ、薬味以外の使い道がわからないという人も多いようです。
実は、様々な美味しい食べ方がありますよ。
豚肉で巻いてからフライパンで焼き、醤油とみりんで甘辛の味付けにすると、おかずやお弁当にも最適です。
常備菜としては、よく洗ってからサッと湯がいた茗荷を「甘酢漬け」にする人も多いです。
苦味が苦手という人は、切ってから10分程度水にさらしておくと食べやすくなります。
生以外の美味しい食べ方は、やはり 天ぷらがメインになりますが、インターネットで検索するとかなりの数のレシピが出てきますよ。
実は、茗荷には苦味成分によって脳を覚醒し、集中力をアップさせるという効果もあります。
暑さでつい集中力を欠いてしまう時期には、ぜひおすすめしたい食材の1つです。
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