最近、よく耳にするようになった「ガングリオン」という体にできる腫瘤…。
似たようなものが体の一部にできて、不安に感じている人も多いかもしれませんね。
そういった場合は、専門医のもとで「本当にガングリオンであるか?」を検査することが大切です。
そして、もし診断が下った場合、どのような治療を行うかを決めなければなりません。
そこで・・・ガングリオンの検査方法や治療法について詳しくご紹介します!
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目次
ガングリオンが疑われる時、病院は何科に行くべき?
まず、「病院は何科に行くべきなのか?」と考える人が多いですが、皮膚科や形成外科でもガングリオンの診断と簡単な治療は行えます。
それら中でかかり付けの科があれば、まず行ってみて相談するのは間違いではありません。
あまり難しい症例ではない場合には、それで済んでしまうでしょう。
特にかかり付けがなく一から病院を探すのであれば、整形外科をおすすめします。
整形外科は関節や腱、神経に関する病気が専門です。
「実は別の腫瘤だった」という場合や、一般的な治療では済まない場合にも対応できます。
特に、症状からガングリオンが疑われても、外からは見えない場合は整形外科でないと対処が難しくなります。
ガングリオンを発見する検査方法は?
検査方法については、腫瘤が目で見て分かる状態であれば、注射針を刺して中身を吸引してみます。
ゼリー状のものが吸引されればガングリオンだと確定できます。
もし腫瘤が外から見えなくても、関節が痛んだり違和感があったりする場合には、MRI(磁気共鳴画像装置)を使用する検査や、超音波検査を行うことで医師の診断が下るはずです。
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ガングリオンの治療法は手術がメイン?
ガングリオンだからといって、必ずしも手術を必要とするわけではありません。
主な治療法を下記にご紹介します!
【経過観察】
ガングリオンは良性の腫瘤で、特段の治療をしなくても自然治癒する場合があります。
痺れや痛みなどの症状を起す心配がなければ、「しばらく様子を見ましょう」といわれることも多いです。
腫瘤が大きくなってきたり、痛みや痺れを感じるようになれば、他の治療法が必要になりますが、経過観察になることは珍しいことではありません。
もちろん、その過程でさらに症状が進むようであれば、再受診することが大切です。
【保存療法】
事実上、第1の治療法となるのが保存療法です。
「何もしないで安静にしておく」というイメージがありますが、決してそういう意味ではなく、主に手術をしないで症状を改善したり、治癒に向かわせる治療法と考えてください。
ガングリオンの場合、下記の2つの方法が用意されています。
1.穿刺療法
注射針で中身を吸い出します。
すぐに済む簡単な治療法ですが、再発率が高くなります。
再発防止策として、中身を吸いだした後にステロイド系の薬剤を注入したり、吸引後2週間ほど患部をテープなどで圧迫しておいたりします。
2.圧挫
皮膚の上からガングリオンを押しつぶします。
ガングリオンは良性の腫瘤ですから、身体の中に中身が飛び出しても悪影響はありません。
ただし、素人が行うと神経にダメージを与えてしまうリスクがあるため、必ず専門医に行ってもらうことが大切です。
【手術】
局部麻酔をかけ、皮膚を切開して腫瘤を摘出する治療法です。
外からは見えない部位にできていて、痛みや痺れを感じている場合に有効な手段です。
腫瘤摘出時に、状態によっては 周りの血管や神経を傷付けてしまう可能性がないとは言い切れません。
よく説明を聞いて、納得した上で手術を受けるようにして下さい。
最近では、内視鏡を用いた鏡視下切除術も行われます。
身体の内部にできたガングリオンを取り除くのに適しています。
本格的な切開手術に比べ、 「術後の疼痛が少ない」「手術痕が小さくなる」「体への負担が少ない」など、メリットの多い方法です。
【レーザー治療】
低出力半導体レーザーを使用した方法があります。
痛みがある場合にガングリオンにレーザーを照射し、その痛みを軽減させるものです。
見た目は変わりませんが、「痛みが取れるだけでもいい」という人向けです。
ガングリオンの原因・症状・できやすい部位!痛みやしびれが多い?
治療による後遺症の心配は?
ガングリオンそのものを取り除くのではなく、穿刺療法や圧挫を行った場合の再発率は 20〜64%といわれています。
摘出手術の場合は、再発率は5%程に下がります。
しかし、神経や筋などがたくさんある場所にできたものを取り除く場合は、それらを傷付けてしまい、指が動かしにくくなるなどの後遺症が出てしまう可能性も否定できません。
ガングリオン摘出手術の経験が豊富で、信頼できる病院を探し、納得の行くまでカウンセリングを行った上で受ける決断をしなければなりません。
後遺症は、時として人の人生を狂わせることもありますので、慎重な判断が必要ですね。
最後に注意事項を述べておきます。
まずガングリオンかどうかを素人が判断することは難しいです。
また、一度消えたと思っても繰り返しできる場合は、自然治癒する可能性は低いと考えてください。
いずれにしても、しっかりと検査を受けて診断が下れば、医師との連携において治療方針を決めましょう。
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