ふと空を見ると、羊の群れのような雲が浮かんでいることがありますよね。
見た目の通り、 羊雲と呼ばれるものです。
あまりにも空全体に広がっていると、ちょっと不気味で怖くなったりもしますね。
正式には何と呼ばれる雲で、季節、天気、地震などとの関係があるのでしょうか…。
では、羊雲とはどんな意味を持つ雲なのか、下記にご紹介します。
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目次
羊雲とは?読み方や意味、別名は?
羊雲は 「ひつじぐも」と読みます。
名前の通り、羊の群れのように見えることから、このように呼ばれるようになりました。
斑状や帯状の小さな塊の雲が、群れになってできる雲を意味します。
真っ白に見えますが、実は部分的に灰色の陰影があり、その様子が地震雲などを連想させるため不気味に感じることもあります。
正式には「高積雲」といい、羊雲というのが別名になります。
似たような雲でうろこ雲がありますが、種類は違います。
羊雲は高度2~7kmにできる雲で、雲の塊が大きいため太陽光を通しません。
うろこ雲は高度5~13kmにできる氷の結晶の雲で、小さな塊のため太陽光を通します。
太陽光を通すかどうかで違いがわかります。
羊雲の季節はいつ?季語になっている?
羊雲は 秋限定で見られる雲となっています。
暑い季節から寒い季節への変わり目の時期に、ベルーナ対流というものが発生します。
これは、上空の空気が冷やされて降下してくる現象です。
このベルーナ対流によって、小さな塊のような雲が連なる羊雲ができます。
季語についてですが、羊雲は秋の季語として認められていません。
秋には 鰯雲、鯖雲、鱗雲などが見られ、この3つは季語として認められています。
辞書で調べてみると、上の3つのことを羊雲ということもあると記載されていますが、なぜか羊雲だけは季語になっていないようです。
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羊雲と天気や地震の関係は?
「羊雲が出ると明日は雨になる」といった迷信があります。
しかし、実際にはどうなのでしょうか?
羊雲は上空の低いところで発生し、乱層雲と連なっていることが多いです。
乱層雲は雨を降らせる雲なので、次の日に雨が降る確率は高くなります。
この迷信は昔からいわれていたものですが、7割くらいの確率で当たるそうです。
地震との関係性ですが、こちらはまだ解明されていないのが現状です。
地震雲とは、地震が発生する前に地殻などに亀裂が入り、電磁波が発せられて雲の形に異変が起こるというものです。
地面からの電磁波のせいで雲が小さな塊のようになるということです。
確かに見た目は似ていますが、羊雲は上空の対流が原因でできる雲です。
地面の異変によってできるわけではありませんので、やはり地震とは関係ないかもしれません。
ただ、完全に地震との関係性が否定されているわけではないので、一応注意しておくとよいかもしれませんね。
見分け方としては、地震雲は移動しないということです。
普通は風に流れて移動しますが、地面の異常であるため、その場にとどまっていることが多いようです。
いかがでしたか?
なんとなく見ている雲も、季節やでき方などを知ると興味深いですね。
羊雲の他にもたくさんの種類の雲があるので、季節や天候との関係性などを調べてみるとおもしろそうです。
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