お正月のおせち料理にも含まれる「ごまめ」や「田作り」。
ただ、この2つの料理はとても似ていますが、まったく同じものなのでしょうか?
いえ、実は違いがあるといわれています。
毎年、必ずといっていい程食べているけど、知らないという人も多いのではないでしょうか…。
また、魚を使っている料理なのに、変わった名前をしているのも気になりますよね。
そこで・・・ごまめと田作りの違いや、名前の意味と由来、簡単な作り方をご紹介します!
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目次
ごまめと田作りの違いとは?
ごまめと田作りは、どちらも小魚(カタクチイワシの幼魚)を原料にした日本の伝統料理です。
つまり、使用する魚の名前はどちらも違いはありません。
おせちでは重箱の一段目に詰められ、健康、豊作、子孫繁栄などの意味が込められています。
全国でも食べられていますが、主に関東でよく食べられています。
どちらも基本的には同じものだといわれることが多いですが、元々は 「ごまめの方がやや小さいもの」を指すという違いがあります。
ごまめの方が歴史が長く、戦国時代の半ば頃からあった料理名です。
それに対して、田作りは 江戸時代の初期ぐらいに料理名として誕生しています。
同じ料理だった可能性も高いですが、名前のついた時期には違いがあります。
ごまめと田作り・名前の意味と由来は?
田作りという名前は、文字通り、田畑を作る際の「高級肥料」だったことに由来しています。
田んぼや畑の肥料として、小魚が使われていたこともビックリですね。
イワシが大量だった年に田んぼに埋めて処理したところ、その年のお米が豊作だったことがあったそうです。
それ以来「田作り」と呼ばれるようになり、豊作を願って食べる縁起物の料理になっています。
また、料理名としてではなく、乾燥したカタクチイワシそのものを意味することもあります。
一方のごまめは、 「こまむれ(細群れ)」を略したものです。
昔は「こまめ」と呼ばれていました。
この名前からも、なんとなく「小さい魚」を指しているというのがわかりますね。
その他、「体が丈夫」という意味の「まめ」を丁寧にいうために、「御(ご)」を付けて「ごまめ」と呼んだという説もあります。
「こまむれ」の説とはまったく違いますが、どちらが本当なのか真相はわかっていません。
地方によっても名前も、その由来も異なっていた可能性もあるようです。
現在では、田植えの肥料や豊作祈願の祝い肴に使用されることから、「五万米」「五真米」と表記されることもありますが、これは後付けの当て字とされています。
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ごまめと田作りの作り方!はらわたは取るべき?
今では、ごまめも田作りもほぼ同じものとして扱われていますが、作り方はとても簡単なので、家で作ることもできます。
小魚ですので「はらわた」などを取る必要はなく、そのまま使った方が味わいもよくなります。
まず、乾燥させた小魚を乾煎りし、少し冷ましておきます。
あとは、砂糖、醬油、みりんを煮詰めた液に赤トウガラシを少量加えて、一緒に絡めれば完成です。
ごまめや田作りには、ゴマやクルミなどを混ぜることもありますね。
乾煎りする代わりに、耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、上に重ならないように小魚を並べて レンジで加熱してもOKです。
家庭で作る場合は、乾燥したものを買ってきて作るほうが多いかもしれませんね。
ちなみに、煮干しにも似ていますが、煮干しは塩茹でしてから干すので、製法に少し違いがあります。
また、苦味がアクが気になる場合、はらわたを取ることもありますね。
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ごまめと田作り・カロリーは?
ごまめ(田作り)は砂糖やみりんなどを大量に使用しているので、結構カロリーが高いです。
100gあたり336kcalほどです。
一度に100g食べる人は少ないと思いますが、ついつい止まらなくなるため、食べ過ぎには注意してください。
大体1人前は30gほどなので100kcal前後になります。
1人前ならそれほど気にするほどでもないですね。
ごまめと田作りの違いや、名前の由来などをご紹介しました。
カルシウムやカリウムもしっかり摂れるので、お正月だけでなく常備食にするとよさそうです。
お子様の骨を強くするのにも役立ちますよ!
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