「お盆を過ぎるとクラゲが増えるから、海に入るのは危ない」という話をよく聞きますよね。
水族館などの展示では、幻想的でいつまでも見飽きないクラゲですが、なかには人間に害を与える危険な種類もいます。
できれば海水浴などでは出会いたくないものです。
ただ、本当にお盆を過ぎる頃に、その量が増えているのでしょうか?
また、太平洋側や日本海側、さらに沖縄などの海でもそれは同じなのでしょうか?
そこで・・・お盆を過ぎる頃に海にクラゲが増える理由についてご紹介します!
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目次
お盆を過ぎる頃に海にクラゲが増えるのはなぜ?
結論からいってしまえば、お盆過ぎに急に増えたように感じるだけです。
つまり、夏まではクラゲのサイズが小さく、肉眼では見ることができない時期もあります。
クラゲという生き物は卵生で、卵はメスの体内で孵化します。
そして、プラヌラという幼生になると親から離れます。
プラヌラは水の中の岩などに付着して、ポリプという形になります。
ポリプは成長の過程でいくつかに分裂し、分裂したそれぞれが姿形を変えながらクラゲになるのです。
卵が孵化するのは冬で、成長するのに半年程度かかります。
なぜお盆過ぎの海にクラゲが増えるのかというのは、「その頃までに大きく成長していないから見えていないだけ」というのが理由です。
ただし、例年異常気象が続いていますので、予想も付かないような大量発生が起こる可能性も不定できません。
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お盆過ぎにクラゲが増えるのは太平洋側も日本海側も同じ?
太平洋側でも日本海側でも、同じようにお盆過ぎにクラゲが見られます。
黒潮など潮の流れが影響するという説もありますが、年ごとに微妙に変化する程度です。
太平洋側、日本海側のどちらの海水浴場でも、基本的には同時期に注意する必要があります。
クラゲにとっての最適な水温は20~30℃あたりです。
8月中旬頃といえば暑い最中ですが、海水温度は徐々に下がり始めます。
早く水温が低くなる地域から、クラゲを見かける機会が増えていきます。
クラゲに刺されない方法とは?
日本近海で見られるクラゲの種類は?
一口にクラゲといっても、世界では3000種類を超えるともいわれています。
日本近海でも180~200種類程度は生息していますが、私たちがお盆過ぎによく見かけるのは下記の通りです。
・ミズクラゲ
一番多く見られるクラゲで、毒性は低いです。
・エチゼンクラゲ
大型サイズで、大量に発生すると漁業に影響を与えることがあります。
海の中を埋め尽くすような不気味な映像をよくテレビで見かけます。
毒性は強いですが、食用にもなります。
・アンドンクラゲ
電気クラゲとも呼ばれ、強い毒性を持ちます。
お盆過ぎの海水浴場で被害をもたらすのは、主にこのクラゲです。
・カツオノエボシ
毒性が非常に強く、「死体でも触らない方がよい」と恐れられている大変危険なクラゲです。
出現が確認されたら、海に入るのは諦めたほうがよいでしょう。
刺されるのが2度目であれば、アナフラキシーショックで命を落とすこともあります。
・カギノテクラゲ
世界の広い地域で見られ、日本で見られるものは毒性が強いといわれています。
神経毒が強いので、刺された跡は小さくても全身に様々な症状が現れます。
・ハブクラゲ
沖縄や奄美地方に生息しており、刺されると命を落としかねない毒性の強いクラゲです。
沖縄でもお盆過ぎにクラゲが増えるの?
沖縄は一年中海水温が高いので、特にお盆過ぎに増えるということはありません。
ただし、猛毒を持った種類もいますので注意が必要です。
沖縄でマリンスポーツを楽しむ時は、時期を問わずクラゲ避けのネットが張られるなどの対策が施されている浜を選ぶようにしましょう。
クラゲ刺されたくなければ、やはりお盆以降は海に入らないほうがよさそうです。
また、目に付かないだけでお盆前でもクラゲはいます。
海岸に打ち上げられているのを見かけても、無暗に触らないことも大切ですね。
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