遺伝子組み換え食品 メリット デメリット

遺伝子組み換え食品というと、なんだか恐ろしい食材のように思っている人も多いと思います。

 

豆腐などに「遺伝子組み換え大豆は使用していません」と書かれていると、安心して購入できることはありませんか?

 

ただ、この食品の本質をご存知ない方も多いと思います。

 

デメリットばかりに目が行きがちですが、ちゃんとメリットもあるのです。

 

まずは、これらの情報を知識として、安心安全な食品選びに役立てたいですね。

 

そこで・・・遺伝子組み換え食品に関するメリット・デメリット、日本での表示義務などについてご紹介します。

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目次

遺伝子組み換え食品とは?どんな食べ物に多い?

遺伝子組み換え食品とは、遺伝子の組み換えによって改良された作物を使って作られた食品のことです。

 

単に、種の中で優良なもの同士を交配させて品種改良を行うのではありません。

 

ある特徴を持つ作物の遺伝子に、別の特徴を持つ作物の遺伝子を人為的に組み込んでいます。

 

すると、その特徴を発現させたり、元の作物の特定の特徴を抑制させたりすることができます。

 

つまり、暑さや寒さをはじめとする被害を受けやすい弱い作物に、強い作物の遺伝子を組み込むことで、美味しくて収穫量も落ちることのない作物を作ることが可能になります。

 

この技術が発達したことで、遺伝子組み換え食品が誕生しました。

 

どんな食べ物に多いかというと、トウモロコシ、大豆、じゃがいも、なたね、綿実、てんさい、アルファルファ、パパイヤなどがあります。

 

これらを原料とした食品は、遺伝子組み換え食品である可能性があります。

 

例えば、トウモロコシやじゃがいもを使ったスナック菓子、調理用の油、アイスクリーム、清涼飲料水などの一部の商品で、遺伝子組み換えを行った作物が原料として使われています。
 

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遺伝子組み換え食品のメリットは?

遺伝子組み換え食品の主なメリットは・・・

  • 食品の風味を増すことができる
  • 食品の機能性を増すことができる
  • 食品の生産性を高めることができる

などです。

 

つまり、人間に都合のよい食品を作り出せることです。

 

例えば、大豆にはコレステロールを下げる働きのあるオレイン酸が含まれていますね。

 

その含有量を遺伝子組み換えによって増やすことができる点は、メリットの1つです。

 

 

また、作物の病害虫への抵抗力が高められれば、農薬の散布量を減らすことが可能です。

 

逆に農薬や除草剤に強い品種ができれば、病害虫を駆除する強い農薬を抵抗なく使えるようになります。

 

米の場合は、冷害に強い品種を作ることができれば、冷夏になっても米不足を心配しなくてもよくなります。

 

遺伝子組み換え食品が体によいかどうかはさておき、主に生産性の面でのメリットが大きいです。

 

 

遺伝子組み換え食品のデメリットは?

メリットを見ると素晴らしいと思いがちですが、実はまだ技術的に確立されていません。

 

したがって、どうしても遺伝子組み換え食品のデメリットの方に目が行きがちになりますね。

 

実際に、ネズミによる実験段階では「発がん性」「臓器障害」「短命になる」などの健康被害が確認されています。

 

遺伝子組み換え食品が、人類にとって深刻な問題となる「不妊」を引き起こすという実験結果もあります。

 

 

また、遺伝子組み換えによって作られた強い作物は、油断しているとあっという間に広がって、従来の品種を絶滅させて生態系を壊してしまうデメリットも危惧されています。

 

農薬や除草剤に強い品種を作っても、時間が経てば害虫や雑草の中にも農薬や除草剤に強い種が出て来てしまいます。

 

すると、さらに強い農薬や除草剤を使わなければならなくなるという「いたちごっこ」になってしまいます。

 

その他、遺伝子組み換えによって作られた作物の花粉が飛散したり、昆虫によって運ばれたりして、遺伝子の組み換えを行っていない作物と交配してしまう可能性も考えられます。

 

健康被害以外にも、思わぬところにデメリットが生じる可能性があります。

 

 

日本の現状はどうなの?表示義務はあるの?

遺伝子組み換え作物として日本で流通している可能性がある、大豆、じゃがいも、とうもろこし、パパイヤ、アルファルファに関しては、パッケージの裏などに表示する義務があります。

 

しかし、表示義務がない食品も存在します。

 

実は、世界的にも大きな問題になっているのですが、日本の規制は他の国より緩いので、日本人は多くの遺伝子組み換え食品を食べているといわれています。

 

少し怖いようですが、これが日本の現状です。

 

 

遺伝子組み換え食品については、まだまだ研究途上といえますし、様々な情報が出回っています。

 

メリットばかりを強調されても困りますし、いたずらに恐怖心を煽られるのも問題ですね。

 

遺伝子の組み換えをコントロールできるようになることは、メリットも大きい反面デメリットにも慎重であるべきです。

 

今後の技術の発達に注目していくべき問題ですね。

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